主役の家具を引き立てるおうち

限られた空間の中で完全同居型として親子2世帯が快適に暮らせるよう、プランニング重視でスタートしたTさん宅の実家リノベーション。
一方で、新しく購入する家具を無印良品ブランドのもので揃えたいという旦那さまからのご要望より、内装は家具が引き立つよう白を基調としたシンプルなイメージへ。

玄関を入るとすぐにTさまのこだわり部分が目に止まります。
大容量の収納スペースが壁と同化してスッキリと収まり、既存をそのまま残した高い吹き抜け天井とガラスブロックで開放的な明るい空間となりました。
奥のキッチンへ続く廊下には白い壁に映えるカラフルな造作ドアが並び、訪れた人を元気に出迎えてくれます。

キッチンは存在感のあるアイランド型を採用し、空間を間仕切っていた壁を無くして床へ段差を設けることでリビングとの繋がりも確保。
こちらも元々あった天窓はそのまま生かして自然光を取り入れ、照明器具も既存の器具を活用してダクトレールにすることで十分な明るさを取ることが出来ました。

リビングは洋室を広げ、玄関から直接繋がる通路には間仕切りとして造作ドアを設置することでイベントごとに集う来客導線へも考慮。
この回遊性のあるプランニングなら家族の生活スペースを通らなくてもいいため、どちらも気を遣わずに過ごすことができます。
また、1階のお母さまの部屋にはミニキッチンを設置したり、子世帯の個室は全て2階へ持っていくことで、同居の中でもプライベート空間をしっかりと確保しています。

今回、旦那さまを中心に室内のプランニングから内装、照明に関することまでTさまご夫婦がとても勉強されてご要望頂いたため、ご家族のこだわりが直接反映されたリノベーションをすることが出来ました。
更に各世帯の暮らしを尊重しながら同居のメリットを十分に生かせるよう生まれ変わったことで、これからも長く世代に引き継いでいけるおうちとなることでしょう。